世界のがんの罹患率、死亡率は増え続け、中でもアジアのがんは急激に増加しており、世界の疾病構造にも大きく影を落としています。
がんは遺伝的な素因や生活習慣などの違いによる地域性の強いものであり、多様な文化的背景をもつアジアのがんの本当の姿を捉えることは、困難なことでありました。
しかしながら、私は、2009年11月に第20回のアジア太平洋癌学会を筑波で開催して、これまでバラバラに集められていたデータを科学的に体系的に集めることを試みました。
アジアと欧米の疫学的背景の対比からその根底にあるものを浮かびあがらせ、この対比の中に、世界全体のがん克服のカギがあるとして議論を重ね、いくつかの進展を得ることができました。
その結果を踏まえて、アジアのがんの特性と、どう向き合い、またそれを世界全体のがん制圧の課題にどう繋げていけばいいのかが、我々の喫緊の課題です。
グローバル化の波の中で、アジアの社会状況は変貌をとげ、疾病動向も大きく推移していますが、今後日本がアジアの中で果たすべき役割について、エビデンスあるデータで方向性を示し、政策提言をしていくことができる知的共有基盤を形成したいと考えています。
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東京大学先端科学技術研究センター
「総合癌研究国際戦略推進」寄付研究部門
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